ウイルス撃退音楽に迫る!

コロナウイルスが世界中に猛威を振るっており、世界中の笑顔と世界経済に大きな影響を与えていますね。。日々のニュースはどれも先行きの不安をあおるばかりで、楽しい話題がなく、出歩くことも許されず、学校には登校しないものの、学校と同じスケジュールで黙々とオンラインで学習をする日々は、さすがに心が疲弊してきます。

こんなときこそ音楽の力で元気になろう!といろんな音楽を調べて、試してみるのですが、なんと”ウイルス撃退!””奇跡の周波数を含む音楽!”といった類の音楽が世の中にはたくさん!!WoW!

これで僕もコロナに負けない♪・・・のでしょうか?!この治療効果のある音楽を病院、公共機関、交通機関で流せば、みんなみんな元気になれるのでしょうか?

もちろん偉大なるプラシーボ効果があるため、このタイトルと美しい自然のサムネイルを見ながら効果を心から信じて聴く音楽は、何らかのよい影響をもたらしていることはマチガイないと思います。^^

しかし、科学的根拠に基づいた音の効果を皆様にお届けしているサウンドフィリックとしては、このまま”ウイルス対策になります”とおすすめすることはできません。

というわけで、こうしてCDや動画配信で得られる音の周波数と身体への効果について詳しく調べてみたいと思います。

そもそも聞こえますか?

《風邪のウイルスから癌細胞まで》無敵の周波数444Hz×528Hzインフルエンザを予防!癌細胞破壊・DNA修復・免疫力アップ・治癒力向上・最強のソルフェジオ!シューマン共振7.83Hz入り・・というタイトルの音楽の動画を発見しました。

それぞれの周波数と身体や細胞の関係を調べる前に・・・・・

よほどのステレオセットでない限り、このとっても大事そうな”シューマン共振7.83Hz”が再現できないではないでしょうか(涙)

確かにシューマン共振7.83Hzについては多くの記事を目にします。ですが、皆さんがこの動画をご覧になっているであろうPCや携帯のスピーカーはおおむね数十Hz~100Hz程度が下限のため、残念ながら10Hz以下の音は設計上は入っているのかもしれませんが、YouTubeの動画を見る限りでは、再生されないことになります。

次に、この7.83Hzですが、ヒトの可聴域とされている20Hz以下ですので、そもそも耳では聞こえない領域です。このような超低周波領域の音は、実際に機械などの装置からなどの低周波の振動として身体で感じることはあるようですが、YouTubeでは再現できていないと思います。

というわけで、ここでは、大前提として、再生して「聞こえる」「感じる」ことができるものの効果について検討したいと思います。

シューマン共振、ソルフェジオ周波数とは

こうしたヒーリング音楽のタイトル、解説でよくみられるのが、ソルフェジオ、シューマンといった単語です。これらは、海外でも同様で、 Healingの分野で Solfeggio frequencyShuman Resonance として紹介されています。

そもそも、ソルフェジオ周波数、シューマン共振とはなんでしょう?

残念ながら広辞苑には載っていなかったので(苦笑)Web情報をまとめたものですが、

ソルフェジオ周波数・・・174,285,396,417,528,639,741,852,956Hzの音階のことを指し(7つの周波数音階のものもあるようです)、癒しの周波数と呼ばれていて、神秘的な力があったり、潜在意識にも働きかけるともいわれています。中でも、528Hzはヒーリング、リラクゼーションに効果があると言われているようです。

シューマン共振・・地球を覆う電離層内のプラズマ振動の周波数7.83Hz、14.1Hz,20.3Hz・・のことを指し、地上で生活する私たちは常にこの7.83Hzの地球の電磁波に囲まれて生活をしていて、脳波もその影響を受けているため、シューマン共振には心地よさを覚え、シューマン共振と同じ周波数にリラックス効果や治療効果があると言われているようです。

さて、ここからが本題です。

耳の可聴域の下限以下のシューマン共振を「感じ」、また、特定のソルフェジオ周波数は身体にどのような機序で効果を与えているのでしょうか?

シューマン共振に関する論文

なかなか医学的な論文がみつかりませんでしたが、シューマン共振の強度(地球のプラズマ振動なので、一定ではありませんし、場所によってシューマン共振の周波数も異なります)の変化と、血圧や心拍数といった身体の状態の変化を町ぐるみでフォローした論文を見つけたので、ご紹介いたします。(Does Schumann resonance affect our blood pressure? Biomedicine & Pharmacotherapy 59 Suppl 1(Suppl 1):S10-4 · November 2005) 

研究の最後に、もっとデータは必要とはしながらも、シューマン共振の電磁波を強く感じれる日は、最高血圧、最低血圧、大動脈圧、二重積(心臓の負荷量と思ってください)などが低下する傾向がみられたとのこと。

いい影響があったということですね^^

他には、Cardioprotection from stress conditions by weak magnetic fields in the Schumann Resonance bandというScientific Reports volume 9, 1645 (2019)に掲載されている論文においても、シューマン共振の周波数の電磁場下にいると、CK(クレアチンキナーゼ)の値が低くなる傾向が認められた・・つまりは心筋の損傷の程度が減った・・心筋へのストレスが減った・・状態になったとのこと。あ、こちらはネズミの心筋細胞を使って調べた結果です^^ですから、心地よいから、とかいうメンタルの結果は含まれていません。

というわけで、シューマン共振の周波数の電磁波はとにかく人体や細胞に何らかの影響を及ぼす周波数であろう、ということは理解しました。

あとは、このシューマン共振自体は地球の電磁場の周波数であるのに対し、それを音波で流したからといって、同じように影響があるのか、という疑問です。

この空気振動の音波と電界振動の電波は同じ”周波数”という単位で表しても、物理学的には別物です。音波は何らかの媒体を振動させて伝える縦波(疎密波)であるのに対し、電磁波は横波であり、何もない空間でも伝わります。ちなみにですが、ラジオのような電波と呼ばれているものも、光も、放射線も周波数領域がことなるだけで、電磁波の一種です。

実際に、音として、振動を感知するのと、その辺を目にも見えず、聞こえず、飛び交っている電磁波と、私たちは同じように捉えるのでしょうか?

その疑問については、いろいろな文献を調べてみましたが、まだ、納得できるようなものを見つけることができていませんが、モーツァルトピッチと呼ばれる音階では、このシューマン共振の倍音になっているから心地よい・・といった解釈のブログも散見されたことから、どうやら、シューマン共振=脳波のα波(リラックス)=音楽でもリラックス・・・とつながる可能性があるようです。

とはいえ、そのままのシューマン共振は可聴域ではないので、モーツアルトピッチのように、倍音倍音・・と普通の音程のところまで持ってきてはじめて、聞こえるのだと思います。(そうなるとシューマン共振だから!とは言い難いような気も・・・)

本当はどうなんでしょ、モーツァルト先生!

ソルフェジオ周波数について

これまた勉強すべきことがいろいろとあるので、続きはまたのちほど^^

頑張って勉強します。(2020/3/19)

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